羅生門(十八日目)

まず最初にお断りしておくと、
この羅生門という舞台、
(いや、それ以外のライブにおいてもそうである場合もありますが)
決して前方のみが良席と言う訳ではないのであります。
舞台全体を見渡すのならば2階席。
会場全体の空気を感じ取りたいのならば1階中段。
そして、役者の息遣いをも感じ取り、
役者の演技と言うものに焦点を当てて迫りたいのであれば、前方と。
楽しみ方は一通りではないです。


今回私が腰をおろしたのはXC列中央やや右方。
先の区分でいうのならば断然に、"前"であります。
当然舞台全体を一度に見渡す事は困難であり、
と同時に役者の息遣いまでもが手に取るように判るのです。
離れた場所では到底聴こえないような、
小声の台詞も聞けました。
そして臨場感。
目の前で、名だたる歴戦の役者達が役を演じ切る様。
目を奪われました。


そして保田圭
確かに、熱量というものでは他の役者に劣る部分が無かったと言えば嘘になります。
が、初日、前回と比べてさらに増した安心感。
そして見事なまでに一員として、過不足なく舞台の
役者陣の中で芝居を演じきっているその様。
そして何よりも大きい武器となっている使える歌唱力。
保田圭の未来は明るいかと言われればそうとは一概には答えられないが、
しかし、希望がないかと言われれば、そんな事は全然ない。
そう感じました。


あとは、間近で見たやっすーというものはやはり
なかなかに素晴らしかったです。
なんだかんだ言って、そこにやっすがいるのが一番の幸せなんだと再認識。


劇全体として、前回では見られなかった
アドリブが前半部での多く見受けられました。
この舞台も、佳境に突入したようですね。
ただその影響からか、客席からの笑いが随所で見られ、
それについては前回での書いたのですが、
今回は本来笑う箇所では明らかにないだろうという
ところでも笑いが起こっていたのには驚かされました。
とは言え、ハロプロ関連のライブイベントのそれとは
全く次元が違うレベルだったというのは注釈に付け加えておきますが。


次回鑑賞は千秋楽。
いいチケがあまりなかったので、止むを得ずB席。
とは言え、先に書いた通り、上から見る舞台と言うのも、
下からでは見られない効果や照明などもありますし、
何より劇全体をとても見やすいという点から
あながち糞席と一蹴する事は出来ないのであります。
そして、この約一ヶ月、いやそれ以上に渡る、保田圭にとって
非常に大きな出来事の終着をこの目でしかと確認してこようと思います。
ここが、始まりである事を信じて。
では